コラム

気になる広告漫画の料金(3)企画進行費って一体何?

広告マンガの知識

広告におけるマンガ作成の金額は、「ページ数×ページ単価」+「企画進行費」で計算が行われています。
この企画進行費が実は広告マンガの制作において重要な役割を果たしていることをご存知でしょうか。

名前だけだと具体的に何をする金額なのか分からず、「制作会社のマージンでしょ?」と思われがちな項目ですが、マンガにおけるシナリオ制作、マンガ家とのコミュニケーションと、制作進行に関わる根幹の部分を担っているのがこの企画進行費なのです。

本稿では、具体的に企画進行費の内訳について解説をしていきたいと思います。

マンガ制作における企画進行の具体的内容とは

広告マンガを制作する際のフローは下記の流れになることが一般的です。

  1. 要件定義(ターゲットぎめ・訴求内容の整理)
  2. プロット作成
  3. シナリオ作成
  4. マンガ家決定
  5. ネーム・キャラクターデザイン
  6. 仕上げ(ペン入れ・着彩)
  7. 納品

このうち、太字にしている部分が制作会社側で行う内容になります。
つまり、この部分こそ「企画進行費」にあたる工程になります。

要件定義

どういったターゲットにむけて、どのような訴求を行うためのマンガを制作するのかという、施策における最も重要なポイントを整理するフェーズです。
この要件定義が明確にならないと、マンガを作った後に「思ったようなマンガにならなかった」「なんとなく面白いけど、何を伝えたいのか分からない」ということが起きかねません。

実際に制作するマンガ家にもこの要件定義を共有します。こうした要件定義が無いと、作画をするマンガ家としても「どのシーンが重要なのか」が判断できず、結果的にコマ割やキャラクターデザインで修正が発生する可能性が増えてしまいます。
マンガ家にとっても、依頼する企業にとっても、ムダな工数が増えてしまい、クオリティにも影響が出ることになります。

プロット作成

要件定義で整理をした内容を元に、マンガのあらすじを制作します。

参考:ストーリーフロー・プロット(実際の提案書より)

マンガのあらすじを作成することで、マンガで伝えたいメッセージの確認が可能になります。特にページ数の多いマンガを制作する際は、あれも入れたい、これも入れたい、というようにどんどんメッセージが追加されていき、結果として当初目指していたマンガと全く違うマンガになってしまうことが多々あります。

もちろん企画が進むにつれてイメージが具体化され、メッセージが変わっていくことは悪いことではないのですが、マンガを作りはじめてから変更するとなると、マンガ家の負担が大きくなり、結果として追加費用がかかってしまう…ということに繋がります。

シナリオを制作する前に、このマンガでは何を伝えるために作るのか、どういう流れでそれを訴求するのか、を確認するプロットのフェーズは必要不可欠です。

シナリオ作成

プロットが固まり次第、あらすじで制作した流れを元にキャラクターのセリフに落とし込んでいきます。

参考:シナリオ(実際の資料より)

マンガビズでは「シーン」「キャラクター」「セリフ」「備考」という4つのセクションに分けてシナリオを制作しています。キャラクターの発言と、マンガの表現をセットにして見ることができるため、具体的な制作イメージが分かりやすくなっています。

こうして順番を踏んでマンガの企画を作成していきます。広告マンガは動画と同じように、基本的に前の工程に戻って修正するということはありません。マンガ家の作業が大変になるだけではなく、こうしたステップを踏まずに進むと制作を依頼している側もどういうマンガが出来るのかイメージが固まりきらないまま進んでしまいます。出来上がってから「イメージしたものと違った」と話しても、後の祭りです。

マンガ家はその都度その都度「これが最高のマンガだ!」と力を入れて描いてくれるため、修正がかさめばかさむほど、彼らのモチベーションは下がっていき、いくら仕事とは言ってもクオリティに落差が出てくるのは自然ではないでしょうか。

こうした事態を防ぎ、クオリティを安定化させるために必要なのが「企画進行費」であり、マンガ制作会社の役割なのです。

マンガ家に全て任せたほうがいいこともある

一方で、上記のようなステップを踏まずに、マンガ家にシナリオ作成から依頼するパターンもあります。SNSで連載をする場合や、マンガ家にルポを依頼する際がそれに当たります。

例えばルポ漫画をマンガ家に依頼したときに、「こういう内容で描いてください」と依頼すると、それはもはや「ステマ」になってしまいます。
広告マンガとステマは全く異なるものです。案件を受けるマンガ家のためにもならないばかりか、社会的信用を失墜することに他なりません。

そうではなく、マンガ家だからこそ描ける内容を描いてもらう。例えばマンガビズのコラムに掲載した『「社内マンガ家」はどんな仕事をしているのか?』という記事はその一例です。

この記事はマンガビズの社内で活躍しているエースマンガ家に描いてもらったマンガで、企画・シナリオから丸投げして制作しています。
目的としてはマンガ家の採用だったのですが、公開した翌日に「コラムを読みました」とお問い合わせがありました。
リアルな声がマンガになることで、ターゲットとしたユーザーにメッセージがしっかり伝わった結果ではないでしょうか。

ただし、マンガ家に企画進行を依頼する場合でも企画進行費は頂いています。結果としてマンガ家が企画を作成することに変わりはないためです。

企画進行費の予算相場

マンガ制作の企画進行費が、どのような作業に対して発生しているものかおわかり頂けたでしょうか。

企画進行費を計算するときは、発生するであろう工数に人件費をかけて見積もりを作成します。
マンガビズでは、5ページ以内であれば5万円、10ページ以内であれば10万円としています。
この金額は制作会社やマンガ家によって決め方が異なりますので、個別にお問い合わせ頂くのが一番だと思います。

なお、上記のような企画をしっかりとご準備頂けている企業様に関しては、企画進行費も当然ディスカウントさせていただいております。
制作費を安くしたい、企画進行費を抑えたいという方は、まずは「どういう目的で、どんなマンガを作るべきか」という点をご検討ください。

マンガビズ編集部

この記事を書いたのは…

マンガビズ編集部