コラム

広告マンガの作り方 5)カラーかモノクロかどっちを選ぶべきか

広告マンガの知識

1:カラー漫画とモノクロ漫画

単純にカラー漫画、モノクロ漫画と聞けば

海外で制作されたアメコミと言われるマンガのような、カラフルに色付けされた漫画と
日本の漫画雑誌でよく見かける、主に白黒で描かれ、グレーのトーンといわれるもので色付けされた漫画、といった印象を受けるかと思われます。

では普段どういったシチュエーションでカラー漫画や、モノクロ漫画を

見かけることが多いでしょうか?

恐らく、WEB媒体ではカラー漫画、雑誌や紙媒体ではモノクロ漫画といった方多いのではないでしょうか?

カラー漫画
モノクロ漫画

〇カラー漫画を使用する場合

では何故WEB媒体でカラー漫画を見かけることが多いのか。

広告マンガの場合、モノクロで制作されることは少ないと言えます。

その理由に

例えば、WEBのホームページ(以下HP)上にマンガを載せる場合は

基本カラーでデザインされたHP上に、モノクロのマンガが載っていると

HP全体のテイストが統一されにくいという問題が起きます。

また広告マンガはあくまで”広告”であり

その他多くのWEB広告が、カラフルにデザインされているにも関わらず

漫画をモノクロで描いてしまっては、他の広告にインパクトで負けてしまうという懸念もあります。

〇モノクロ漫画を使用する場合

ではモノクロ漫画を選択する時は、どういう場合が多いかと言うと

主に連載など、ページ数が何十ぺージにもわたり多くなってしまう場合です。

そのほかには、新聞広告やFAX広告など

そもそも媒体自体がモノクロだからという理由などが挙げられます。

また紙媒体の場合、印刷代が必要になります。

カラー印刷の場合とモノクロ印刷の場合では

特に多くの部数が必要な場合ほど、大きく費用に差が出てきます。

2:カラー漫画とモノクロ漫画の制作の違い

また多くの場合、カラー漫画とモノクロ漫画では制作の工数や手順が変わってきてしまうので、どうしても工数が膨大にかかってしまう、連載など数十ページにも及ぶ漫画の場合は

モノクロ漫画を選択して、工数を減らすということを考える必要も出てきます。

ではここで、カラー漫画とモノクロ漫画はどのように作っていくのかを紹介いたします。

どちらもプロット→ネーム→下書き→線画までの工程は同じです。

そのあとの工程で

カラー漫画の場合は、着彩→効果

モノクロ漫画の場合は、ベタ→ホワイト→トーン

という工程に入っていくことになります

単純にカラー漫画の場合はカラーで

モノクロ漫画の場合は白黒で

という風に大きく分類することが可能ですが

デジタルで制作することが主流になってきた昨今では

カラーと言っても、色数はほぼ無限にあり

加算や乗算、オーバレイなど色の効果も様々な手法ができるようになってきました。

モノクロであっても、昔はパターンが限られたトーンも、今では多くの種類が使用できるようになってきました。

選択肢が増えれば、それだけ表現の幅は増えますが

それに比例して試行錯誤や、工数も増えることになります。

例えば

単純に髪の色を塗ると言っても、何種類もの黒があり

黒でなくても、カラーの場合は、多くの種類から選択でき

モノクロの場合でも、多くのトーンから選択することができます。

さらには、影色、ハイライトと増えていけば、色の選択も難しくなってきます。

人物をカラーで塗った場合と、モノクロで塗った場合の違い

カラーで着彩した人物
モノクロで着彩した人物

ただ、やはり、無限に近いほど色数があるカラーと違い

黒、白、トーンとこの3つから選択するモノクロは

それだけできることは限られてきますし

その分、カラーよりは工数も減らすことが可能です。

3:カラー漫画とモノクロ漫画の印象の違い

特に大きな違いが出るのが、背景になります。

空一つ取っても

カラーでは、青空、夕暮れ、夜と色彩の移り変わりが表現できます。

モノクロでもある程度の違いを表現可能ですが

カラーのそれとはやはり印象が違います。

モノクロの青空とカラーの青空

モノクロの夕空とカラーの夕空

特に自然物、空や木々の緑、花などは色がつくことによって

より漫画の世界観を、より深く表現することが可能です。

4:モノクロ漫画の利点

ここまで読むと、やはりカラー漫画の方が

様々な表現ができていいと思われる方が多いかと言えます。

もちろんそれはその通りではあるのですが

ではモノクロの利点はないのかと言えばそうではありません。

モノクロの利点

  • 工数を減らす

モノクロの場合はすでに書かせてたいただいた通り、白、黒、そしてトーンという選択肢があります。

今では数多くのパターンがあるトーンであっても、主に使うトーンは網点正円45度やグラデトーンなど

網点正円45度

グラデトーン

これまで培われてきた、漫画制作の手法により

ある程度開発されてきました。

どこにどのトーンを使えばいいかなど

即座に判断できる、経験豊富な作家さんも多いでしょう

そのためやはりカラーよりも、多くの工数を減らすことができます。

  • 日本人特有の漫画の印象

日本においては、現在世に出ている商業漫画のほとんどがモノクロで描かれた漫画になります。

そのため日本人にとっては、漫画=モノクロという認識が強く

モノクロで描かれてあったとしても、違和感がなく読みことができます。

逆にカラーでは情報量が多くて、読むづらいという方もいるほどです。

  • 他の工程に時間を割ける
  • で説明した通り、カラー漫画よりもモノクロ漫画の方が工数がかかりませんので

その分、プロット制作やネーム制作に時間を割くことができます。

漫画を制作する際、プロットやネームは非常に重要な工程で、着彩をモノクロにして

より一層面白いプロットやネームを制作するために、時間を割くということも考えられます。

5:海外のマンガのほとんどがカラー漫画なのはなぜか

海外で出版されているマンガと日本のマンガとでは、違いが多くあります。

その中の一つに、先述したとおり日本ではその多くがモノクロで描かれているのとは、対照的に海外ではほとんどのマンガが、カラーで描かれています。

ではなぜ海外はカラー漫画が多いのか

その理由の一つに、制作体制にあります。

日本では、ほとんどのマンガが、1人ないしは2人で、原作から作画までの

パートを作り上げるのに対し、海外では、原作の時点から、複数人がチームを組んで作り上げます。

作品によっては、話数によって作画をする人が変わったりします。

チームで同時並行で効率的に作業することにより、時間がかかってしまうカラーの着彩も可能にしています。

日本の制作体制
海外の制作体制

まとめ

ではここで

カラー漫画とモノクロ漫画をもし使い分けをする場合は、どういう場合がいいか、まとめます。

●カラー漫画

〇WEB媒体で展開する広告

〇特に自然物など、色を基調とし、色の違いが重要な

場面や登場物がある場合

〇ページ数が少なく(大体10ページ未満)

納期や予算に余裕がある場合

◆モノクロ漫画

◇紙媒体で展開する広告、特に多くの部数を印刷する必要がある場合

◇100ページを超えるものや、連載ものなど、ボリュームがあるもの

◇ほとんど人物しか登場しないものや、テキストがメインのものなど

色の違いを表現しなくても支障がないもの

に概ね分けることができると言えます

ただあくまでも、分かりやすく分けた例であり

紙媒体であっても、カラー漫画を載せる場合は増えてきています。

重要なのは、予算や期間をふまえながら、一番効果的と思われる表現方法を選ぶのがベストだと言えます。

このコラムを読んで、実際にマンガ制作を依頼してみたいなあ、費用はカラーとモノクロでどう違うんだろうと? 疑問に思った方は、以下のコラムでさらに費用や、依頼方法などの

詳細が書かれていますので、併せてご一読ください。

弊社マンガビズでも、そういった疑問に直接お答えしますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

そのほか、広告マンガの作り方シリーズのコラムは以下から

マンガビズ編集部

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