広告マンガの強みに迫る(4)理解しやすい
「マンガでわかる○○シリーズ」の流行
マンガがうまく活用されている例はたくさんあります。
その中でも効果が顕著に表れているのが、「マンガでわかるシリーズ」に代表される教育分野におけるマンガの活用でしょう。
皆さんが子どもの頃のことを思い出してみてください。学校の図書室や教室の本棚に学習マンガがたくさん並んでいた記憶がありませんか。休み時間や放課後にそれらの学習マンガを読んでいたという人も多いのではないでしょうか。
教科書の文章は覚えていなくても、学習マンガの内容なら記憶に残っているものも多くなります。
楽しみながら興味を持って読み、学習した内容は記憶に残り、定着しやすいからです。
つまり学習マンガのほうが「教科書より記憶の定着度合い」が高くなるのです。
そのままでは複雑でわかりづらい物事をわかりやすく吸収し学習するためにマンガは大いに活躍でき、実際に多くの分野で活用されているのです。
たとえばamazonで「マンガでわかる」と入力し検索すると、6000~7000件以上の商品がHITします。
「マンガでわかる」シリーズが扱うジャンルは多岐にわたり、「マンガでわかるマーケティング」から「マンガでわかる仏教」までさまざまです。
その中でも現在検索上位に表示されるマンガたちが、どのような物事について解説しているかというと、「マンガでわかる こんなに危ない!?消費税増税」や「マンガでわかる 最強の株入門」などの法律や株式について解説している本が並んでいます。中には「マンガでわかるSDGs」といったような、あまり知られていない単語について解説している本もあります。※SDGs= 持続可能な開発目標
これらのタイトルから、かなり難しい内容でもマンガになっており、さまざまなジャンルで需要が高いといえます。
この豊富な商品数が物語っていることは、新しい物事を学ぶ際にマンガは親しみやすくわかりやすいため、子どもだけではなく大人の学習にもメジャーに用いられる方法であるということです。
マンガは学習効果においても優れた効果を持つ
マンガにはストーリーがある点も大きな特徴です。
このストーリー性こそが、理解を助けるポイントの一つです。
新しい知識の習得にマンガが優れているという研究結果
とある研究では、この「ストーリー性」が知識習得に与える影響について実験を行っています。
この研究では、「古典」や「アルカリ性食品」といった、比較的難しい分野の事柄について取り上げて学習テストを行っています。マンガを使って学習するチームと、文章テキストを使って学習するチームに分けてそれぞれテストを行ったところ、いずれの実験においてもマンガによる学習効果が認められました。
具体的には、学習直後のテストにおいては文章テキストチームとマンガチームの成績に差はなく、むしろ文章テキストチームのほうが高い点を記録しているようですが、一方、2週間後など、時間をおいて再テストを行った際にはマンガチームのほうが圧倒的に点数が高く、しっかりと学習した内容を記憶定着できていることが確認できます。
この効果から、例えばマンガLPなどでは興味付をマンガで行い、解説をテキストで行う、という構成が向いていると言えるのではないでしょうか。
テレビ番組でもマンガの効果が取り上げられている
上記のような研究とは別に、テレビ番組でもマンガの効果について実験・アンケートを行ったものがありました。
暗記向き!?漫画勉強法|知識の宝庫!目がテン!ライブラリー
https://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/10/04/0424.html
この番組では、「カラマーゾフの兄弟」という有名な小説を題材に、物語の内容についてテストを行っています。
ロシアが舞台の小説「カラマーゾフの兄弟」を漫画化した原本と、この漫画の吹き出しや解説に当たる部分を全て書き出し、文章に起こしたものを用意し、実験内容を知らないサラリーマン6人を2チームに分け、Aチームには漫画、Bチームには文章を読んでもらいます。
開始から45分経過し、全員読み終わったところで、突然、物語の内容を問うペーパーテストを行います!
問題は、話のあらすじや登場人物の名前など読んだことをしっかり覚えていれば誰でも答えられる20問。
漫画と文章、どちらがより内容を記憶できているのでしょうか?
15分のテスト終了後、採点してみると、1位と2位は、16点をとった文章チームの2名で、平均点でも漫画チームの敗北でした。
やはり噂は本当だったのでしょうか?そこでさらに追跡実験です!
3日後に別の実験を行うと伝え、6人を再招集。そして、また不意打ちテストを行うと発表!
問題は前回とは違う20問。2回目のテストを採点してみると…なんと今度は漫画チームが1位2位を独占し、平均点でも圧勝!http://www.ntv.co.jp/megaten/archive/library/date/10/04/0424.html
前述の研究と同じく、学習直後のテストでは点数が下回るものの、時間をおいて再テストを行うと高得点を収めるという結果になりました。
マニュアルをマンガに
こうしたマンガの強みを活かして、業務マニュアルをマンガにするという取り組みが少しずつ増えてきています。
例えば「マネージャー向けの業務マニュアル」をマンガにするという事例があります。企業の機密情報になるため具体的なマンガの内容は開示できませんが、管理職に昇格したばかりの新人マネージャが、部下への教育やコミュニケーションのとりかたで失敗をしてしまい、その理由について先輩社員が解説をしてくれる、というものになっています。
テキスト情報として「こういうケースではこうしたほうがいい」「マネジメントの慣用は○○である」と言われても、実際の現場に照らし合わせて実行に移すことは非常に難しいのが常です。一方マンガであれば、具体的なケースをストーリーで紹介しますので、自分の現状に置き換えて理解することが容易になります。
そもそもとして、文書マニュアルは読まれづらい、放置されている、という課題は多くの企業が抱えていると思います。マンガであれば「どういう内容なんだろう?」と興味をもって読んでもらえるため、関連して文章テキストも読まれやすくなり、結果として理解を促進することが可能になります。
新人教育や業務マニュアルの浸透でお困りの方は、マンガの導入をご検討してみてはいかがでしょうか。
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