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広告マンガの強みに迫る(2)読むハードルが低い

広告マンガの強みに迫る(2)読むハードルが低い

前回の記事では、広告マンガがなぜビジネスで採用されるのか?そのメリット(強み)を5つのポイントにまとめてご紹介しました。この記事ではその1つ目、「読むハードルが低い」という点について詳しく見ていきます。

マンガの強みは「ついつい読んでしまう」こと

テレビコマーシャル、チラシ、ポスターなど、世の中にはいろいろなタイプの広告が存在していますが、残念ながら、ほとんど目に触れることなく消えてしまう広告もあります。現代は、街中、パソコンやスマートフォンなど、至る所に広告が溢れているため、よほどのインパクトがないと、見てもらえないのです。

より多くの人の目を引く広告を作るのはとても大変ですが、マンガに関しては広告に強いといわれています。
なぜ、マンガが広告に強いのかというと、日本がマンガ大国となっているからです。日本国内では小さいお子さんから大人まで、多くの人たちが日常的にマンガを読んでいるともいわれています。コンビニエンスストアや書店に行けば、月刊誌や週刊誌や単行本など、たくさんの種類のマンガ本を気軽に買うことができます。
近年では、スマートフォンやタブレットを利用する方が増えたことで、電子書籍でのマンガ本の需要も高まってきています。日本には少年や少女向けのコミックだけでなく、大人が読んでも楽しめるような作品がたくさんありますし、一部の作品に関しては海外でも高い人気となっており、熱烈なファンがいるほどです。

老若男女や国籍を問わず、多くの人たちが読んでいるマンガを上手に活用すればたくさんの方に見てもらえますから、より高い広告効果が得られる可能性が期待できるでしょう。
では、なぜマンガはそれほど多くの人たちに愛されているのでしょうか。
マンガが愛される理由は、ついつい読んでしまうという大きな特徴があるからなのです。

マンガ1冊の文章量は3万文字相当

マンガの1ページあたりの文字数は、150文字程度となっています。たとえば、1冊200ページのマンガ本の場合には、文字数は30,000文字程度となります。
30,000文字というのは、原稿用紙に換算すると、75ページほどの量です。
活字が苦手な方にとっては、文字だけで原稿用紙75ページ分を読むのは心理的なハードルが高くなってしまうこともあるかもしれません。
ですが、マンガだと、原稿用紙75ページ分の文字数であっても、スラスラと読めてしまうという方が割と多いのです。

マンガは絵を見るだけでも、その内容や状況が一目で理解できるというメリットがありますし、絵が文字を理解する助けになってくれることもあります。活字が苦手な方、長文の活字を読むのが面倒臭いという方であっても、大量の文字を気軽に読めてしまうのは、マンガの持つ大きな魅力といえます。

読むハードルが低いと何がよい?

このように、マンガは読むハードルが低いのが一番の強みとなります。
誰でも気軽に読めてしまうということは、つまり広告との相性もとてもよいとも考えることができるのです。

チラシ、ポスター、インターネットサイトのバナーなどの広告はとりあえず誰かに見てもらわなければ意味がありません。
芸能人や有名人を起用するなど、魅力的な内容やデザインを考えたとしても、誰も見てくれなかったとしたら、その広告の効果がまったく発揮できなくなってしまうでしょう。
よりよい広告を作るためには、写真や動画の撮影、デザイン、キャッチコピーなどを考えたりしなくてはならず、たくさんの作業が必要となり、お金もたくさんかかってしまいます。
そうやって手間やコストをかけた広告なのに、誰も見てくれなかったとしたら、努力のすべてが無駄になってしまうのです。

読むハードルが低いマンガ広告であれば、とりあえず読んでみようと思う方も多いので、誰も見てくれないという可能性に関しては低くなります。
マンガであれば絵の魅力によってスラスラと読めてしまうので、いつの間にか内容も頭に入ってしまうので、ターゲット層の心も掴みやすくなることでしょう。
見てもらえる確率を上げたい、内容を多くの方に伝えたいのであれば、活字だけの広告にするよりもマンガ形式にするのがよい方法といえます。

活用例:進研ゼミのマンガDM

実際に、ビジネス上でマンガを活用して、上手に広告戦略を行っている企業はたくさんあります。
その中でも一番有名な例としては、進研ゼミのDMがあります。

進研ゼミは、ベネッセコーポレーションが販売している通信教育講座教材です。
ご自宅に郵送された添削式の問題を子どもたちが解いて郵送し、それを赤ペン先生と呼ばれている添削指導員が採点して、子どもたちへ送り返すシステムとなっています。
進研ゼミは赤ペン先生の丁寧な添削、わかりやすい内容の教材として、定評があります。
この進研ゼミが対象としているのは小学生から高校生までとなっており、幼児を対象としたこどもちゃれんじという教材もあります。

ベネッセコーポレーションでは、小さなお子さんから高校生まで幅広い年齢を対象にしてDMを発送していますので、実際に受け取って読んだことがあるという方もたくさんいらっしゃることでしょう。
通常のDMであれば、中身を読まずにゴミとして捨てられてしまうケースが多いのですが、この進研ゼミのDMに関しては開封率がとても高いのが特徴となっています。
ほかのダイレクトメールよりも進研ゼミのDMの開封率が高い理由は、読みやすいマンガが同封されているからです。
DMの内容が親しみやすい絵柄のマンガとなっているため、小さな子どもたちの興味を引き、楽しみながら読んでもらいやすくなっているのです。

進研ゼミのマンガの特徴

基本的に進研ゼミのマンガDMの内容に関しては、教材のすばらしさを伝えるものとなっています。
進研ゼミを始めたことがきっかけで、勉強ができるようになったり、すばらしい友達ができたり、好きな異性と仲良くなるといった内容がマンガで表現されており、そのマンガDMを読んだ子どもたちは進研ゼミをやれば自分もマンガの主人公のように人生が変わるかもしれないという気持ちになってしまうのです。

最初に述べたようにマンガだと絵でも内容が一目でわかりやすいため、読解力が低い場合や文字が理解できない小さな子どもであっても楽しみながら読むことができます。

進研ゼミのマンガDMは、教材を買ってもらうことを目的として作られていますが、市販されているマンガ作品と比べても劣らないほどマンガのクオリティが高い点も特徴です。マンガの登場人物たちの絵柄も丁寧に描かれていますし、表情も生き生きとしています。また、マンガの内容に関しても、部活との両立や受験勉強などの悩みに寄り添ったストーリーで、同世代の子どもたちがより共感しやすいものとなっているのです。

一見すると広告だと感じさせないくらいにクオリティが高い内容となっているため、中にはマンガが読みたくて、進研ゼミのDMが届くのを待ち遠しく思っている子どももいるそうです。
このようにベネッセコーポレーションでは、マンガDMを上手に活用して、ターゲット層である子どもたちにより響くような広告戦略を行っているのです。

DMの開封率を高めたい、多くの人に読んでもらいたい広告を作りたいのであれば、進研ゼミのマンガDMのようにマンガの持つ強みを活用しない手はありません。

まとめ:マンガは読んでもらえる=広告効果が高い

マンガの最大の強みが「読むハードルが低い」ことにある理由について解説してきました。

ただ、注意していただきたいのは「マンガを広告に使っていることが珍しい」というマーケット的観点もあるということです。
スマートフォンが一般化し、4G通信が普及した今、動画広告を採用する企業は珍しくありません。しかし、昔もそうだったかというとそうではありません。

世の中には「先行者メリット」あるいは「ファーストペンギン」と呼ばれる現象が存在します。それはつまり、最初にチャレンジしているからこそ価値を得られるということです。
今後マンガを使った広告手法はより拡大していくかもしれません。そんなときに、今と同じ広告効果が得られるかというと、そうは言いきれません。

広告効果を最大限に得られる今だからこそ、マンガ制作にチャレンジしてみませんか?

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