マンガ動画戦国時代 ~”Youtubeマンガ動画広告”の今!!!~
一昔前まで動画広告といえば、テレビCMが主流で費用も高く、なかなか手が出にくい印象でしたが、今やyoutubeをはじめ、SNSでの動画広告はある程度、安価で制作・配信できるようになり、多くの企業が活用しています。
特にyoutubeは性別・世代関係なく、世界でおよそ20億人以上が視聴すると言われている、ビッグコンテンツに成長しました。
それと同時にyoutubeで流す動画広告は動画広告ビジネスのメインストリームへと成長しています。
そんなyoutube動画広告の中でも、急増しているのがマンガを使った、”マンガ動画広告“です。
今回はそのマンガ動画広告の現状などを見ていきたいと思います。
1:Youtube広告とは
Youtubeは2018年から、youtubeプレミアムという月額制有料サービスを開始しました。
サービスの一つに、youtubeの広告を表示できなくすることが可能になり、おそらくこのサービスに加入していない人で、youtubeを視聴した方はすべての方が、動画の初めか途中で、動画広告を目にしているかと思います。
動画広告と言っても、Youtubeの広告は、テレビCMとは違い様々な形式があります。
それが以下の5つになります。
インストリーム広告
インストリーム広告は、視聴者が観たい動画を再生したときに動画の前後、あるいは途中で流れる、動画広告です。Youtubeの視聴者にとっては一番目にする動画広告と言っていいと思います。
リンクを貼り付けることができ、そのまま自社のサービスや製品のサイトへ誘導できます。
大きな特徴として、インストリーム広告の中には5秒間経つと、視聴者が広告をスキップすることができるようになったり(スキップ不可にすることも選択可能です)、流しても最後まで広告を観られない、なんてことも起こり得ます。
Trueviewディスカバリー広告
Trueviewディスカバリー広告が表示される場所は三か所あります。
1:Youtubeで動画再生した際に、表示される関連動画
2:Youtubeの検索結果に表示される
3:Youtubeのトップページ(モバイル版)
サムネイルとテキストで表示され、興味がある人はクリックして、動画を視聴するという流れになります。
特徴としては、検索をかけたり、今観ている動画の横に、関連動画として表示されるため潜在的に興味を持っている人をターゲットにして、広告を打つことができます。
バンパー広告
バンパー広告はインストリーム広告と同様、視聴している動画の前後や途中で流れる動画広告です。
インストリーム広告と異なる点は、スキップ機能はついていないため、視聴者は動画自体を消さない限り、バンパー広告が終わるまで、視聴したい動画の続きを観ることはできません。
特徴としては、6秒間という制限があるため、6秒間で伝えたい情報を伝える必要があります。そのためブランド認知度向上のために、利用することが多いようです。
アウトストリーム広告
“イン”ストリーム広告がyoutube動画上に流すのに対し、”アウト”ストリーム広告はいわゆるyoutube以外のところに流す動画広告になります。
ただしモバイルに特化したもので、Google動画パートナー上のWEBサイトやアプリにのみ表示される動画広告になります。
マストヘッド広告
マストヘッド広告とは、Youtubeのホームフィード上部に音声なしで自動再生される動画広告です。
Youtubeのホームに表示されるため、Youtube広告の中では最も大々的にアプローチできる広告と言ってもいいかと思います。
以上5つのyoutube広告を簡単に紹介しましたが、それぞれさらに細かな機能や形式、あるいは課金方法が設定されているため、あらゆる業種や、状況、予算などに対応できる広告形態が用意されていると言えます。
こういった広告による、マネタイズモデルが確立されたことによってクリエイターにも広告収入が還元され、さらに質の高い動画が配信されていくという,好循環を生んだことによりYoutubeは、今日まで大きく発展してきました。
2:Youtube広告の特徴
Youtubeをよく利用される方にとって、Youtubeで流れてくる広告を見てどういう印象を抱かれるでしょうか?
テレビの場合では、NHKの調べによると、番組中にCMが流れると、視聴者の約半数がチャンネル変更やザッピング(チャンネルをめぐる)をしているとのことで。
情報元:https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2012_04/20120402.pdf
いわゆる視聴者にとっては、自分が観たい動画の前後、あるいは途中で流れる広告を、”不快”に思ったり、”嫌悪感”を抱くなど、マイナスなイメージを持つ人も少なくないということが言えます。
その対策としてYoutubeではYoutubeプレミアなどのサービス、あるいはインストリーム広告のように、5秒間でスキップできる機能を追加してきた経緯があり、そういった機能が追加されていく過程で、広告主側からすると、いかに動画広告を最後まで見てもらい、さらには、広告を観ることによって行動を起こしてもらうかは最も重要な課題ともなってきました。
例えば、スキップされないように、最初の5秒間でいかにインパクトを作って、興味を引き、そのあとも動画を観てもらえるよう視聴者を飽きさせないような、動画を制作していくことなどが必要になり、Youtubeで広告を流せば、求めている効果が、必ず得られるとは限らないと言えます。
3:Youtube広告とマンガ動画の相性
そんなYoutube広告の中で、近年急増しているのが、マンガ動画広告になります。マンガ動画広告が増えている理由には、以下のことがあると推測されます。
①差別化
基本的に動画広告の中では、まだ実写で撮影された動画が大半を占めます。
その中で、マンガを使った動画で、実写と差別化を図り、視聴者の興味をひかせるなど、表現の選択肢の一つとして台頭してきました。
②絵で描くことによる表現の自由と緩和
常識の範囲内ではありますが、実写とは違い、絵で描くことに表現の制限はありません。絵であれば地球を爆発させることだって、できるわけです。
実写では撮影が難しいシーン、マンガであれば、作家の表現力次第で表現が可能になり、プランニングの幅も広がります。
③情報の伝え方、伝わり方の変化
例えば金融商品や保険サービスなど、それぞれサービスが、個人や家庭に合わせ、より細分化してきたものや、パソコンの管理ツールやスマホのアプリなど、より機能が増え、複雑化してきたものを言葉や、文字、図、数字だけで伝えるよりも、絵やマンガを入れて解説することで複雑な情報も、分かりやすく、なおかつ記憶に残るように、情報伝達することができます。
例えば、個人差はありますが、自分が授業やセミナーなどを受けてる時のことを想像して文字と図で説明されるのと、絵やマンガで説明されるのとではどちらが興味が湧き、情報が頭に入ってくるかを想像してみると、分かりやすいのではないでしょうか?
4:マンガ動画の予算の立て方
クリエイターや制作会社によって、予算の立て方は違いますが、基本的にマンガ動画を制作する場合は
- ① 絵の枚数
- ② 動画の長さ
- ③ ナレーションの多さ
- ④ 動きの豊富さ
- ➄ 制作期間
で概ね決まります。
①絵の枚数と②動画の長さは、マンガ動画の場合、同じじゃないかと思われてしまいがちですが、特に個人のクリエイターに依頼する場合はマンガ家やイラストレーターは絵の枚数、動画編集者は動画の長さで予算がたてることが多くあります。
③ナレーションの多さは、例えば実写の場合、俳優さんやモデルさんをキャスティングするように、マンガ動画も、プロの声優さんをキャスティングします。
声優さんの知名度や実績などによって、キャスティング料は変わります。
キャラクターが複数いる場合は、複数名キャスティングし、またセリフの文字数の多さによっても、費用が変わることもあると言えます。
④動きの豊富さは、主にキャラクターをどのくらい動かすかで工数も変わると言えます。
簡単なものでは、瞬きや口パク、更には、歩きや髪のなびき、難しいものでは、走りや、振り向きなどのアクションシーンがあります。
動きの複雑さに応じて、対応できるクリエイターも少なくなり、その分工数などもかかるため、費用が増加することもあります。
➄制作期間に関しては、特に急ぎで制作したいなどは予算に影響する場合が多いので、注意しましょう。
また修正なども発生することが多くありますので、修正期間なども踏まえて、スケジュールを立てることも重要だと言えます。
5:活用の幅が広がるYoutubeマンガ動画広告
では実際にyoutubeでマンガ動画広告を流したい場合、どういった用途で使われる傾向があるか、見ていきたいと思います。
Youtubeのマンガ動画広告は大きく分けると以下のような種類の動画が多いと言えます。
①解説系マンガ動画
新サービスや商品、コンテンツを紹介する際や比較的、操作や用途が難しいアプリやサービスを、分かりやすく説明するためにマンガ動画を使って解説していく広告です。
実写でもこういった動画は数多くありますが、撮影機材やロケーション、キャスティングなどが必要な実写とは違い、自由度が高く、人件費などの制作コストも場合によっては大幅に削減することができます。
②インパクト系マンガ動画
たくさん実写での動画広告を制作してきた大手企業などがこれまでとベクトルが違う動画広告を作る、という意図でマンガ動画を使う事例が増えています。
あの企業がこんな広告を!といった企業、ブランドイメージを覆し、新たに潜在的なユーザーを獲得するためなどの目的で制作されることが多いです。
特にアロンアルフアさんのマンガ動画広告は、広告動画として異例の1000万回再生を記録しており、マンガ動画広告の代表例として挙げられ、さらには小林製薬さんのyoutubeチャンネルには、様々なマンガ動画広告を制作されていることが分かります。
③アフィリエイト系マンガ動画
アフィリエイトとはインターネットを利用した成果報酬型の広告のことです。 広告をサイトなどに掲載しそこから商品などを購入されれば、生じた利益に応じて成功報酬がもらえる、広告手法のことです。
主にマンガ動画では、サプリメントや育毛剤などの商材で、多くアフィリエイトが制作されています。
動画が再生されいる間に、商材のサイトへのURLをクリックしてもらうため、5分以上の広告としては、長尺のものが多く、実写などを織り交ぜながら購入してもらうための情報を、できるだけ詰め込む作りの動画が多いと言えます。
アフィリエイトは個人でも可能で、なるべくたくさんのユーザーに動画を見てもらう必要もあるため、課金制が設けられており、比較的低単価、かつ多くのユーザーが集中するYoutubeはアフィリエイトと相性がいいと言えます。
最近では、あまりにアフィリエイト系のマンガ動画広告が増加したことにより、一部で見られた過激な表現が、問題となったこともあります。
6:マンガ動画広告を制作したい場合、どうすればいいのか
マンガ動画を制作したいけど、初めてだからどうしたらいいのか分からない…そんな時は、まずマンガ・動画の制作会社にご相談することをお勧めします。
制作会社に依頼すると費用がかかってしまうと思われてしまう方もいらっしゃると思いますが、理由としては以下の点が挙げられます。
①アニメとマンガ動画を勘違い
アニメーションとマンガ動画では、制作のアプロ―チや予算などが大きく違います。
まずはイメージしている動画広告がどういったもので、どのくらいの予算や期間が必要かを、相談することが必要だと言えます。
思っていた以上に予算がかかることが分かった場合、せっかく時間をかけて考えた企画自体が、頓挫してしまう可能性もあります。
まずは情報収集して、制作が可能かを判断することをお勧めいたします。
②クリエイターのアサイン
マンガ動画を制作するだけでしたら、最低でもマンガ家、動画編集者、ナレーターのアサインすれば制作は可能です。
現在ではクラウドソーシングやSNSなどで、直接個人のクリエイターに相談することもできますが、どういった企画やプロットで、Youtubeのどの広告で配信すればいいのかなど、広告に関してはクリエイティブなノウハウ以外も必要になってきます。
せっかく作った広告が効果を得られないと、個人に直接、低予算で依頼できたとしても、もったいないと言えます。
また日本には、数えきれないほどのクリエイターがおり、その中で、イメージのあったクリエイターを探し出し、交渉して、スムーズに制作を進めるためには、想像しているよりも工数がかかる場合があります。
数あるクリエイターとつながりのある制作会社に依頼すれば、その分の工数を他に回すことができるのではないでしょうか。
③スケジュール・クオリティ管理の補助
クリエイターに直接依頼した場合、スケジュールやクオリティの管理は、自社であるいは個人の場合、依頼主が自身で行う必要があります。
特にマンガや動画に関して、クオリティコントロールするにはある程度専門的な知識が必要な場合もあるため、高品質なクオリティコントロールを保つためには、制作会社に依頼することをお勧めします。
制作会社に依頼した場合、要望を伝えれば、あとは制作会社が主導でプランニングから制作スケジュールの管理をしてくれます。
望んでいたクオリティとは違う、でもどこを改善すればいいか分からない、そんな場合でも制作会社によっては、ヒアリングの上、しっかりと軌道修正して改善してくれます。
もちろん制作会社に依頼する場合は、個人に依頼するより予算がかかってしまうと、思われてしまうかもしれませんが。
社内でノウハウがある場合は別として、制作にあたる人件費や、工数を考えると、制作会社に依頼することも、大きな選択肢の一つです。
まとめ
広告を作り、配信・公開することは、時には時間とお金がかかり、そのうえ効果が出るかどうかも不安なため、慎重になるのは至極当然です。
その際に重要になってくるのが、“情報”、”マーケティング”だと言えます。
本当に効果があるのか、どのくらい時間やお金がかかるのか、そういった疑問をお持ちの方がもしいらっしゃいましたら弊社までご相談くださいませ。
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