依頼が多いクリエイターになるためには(2)~継続依頼が来る対応とは~
実際に制作会社やクライアントから依頼が来るようになっても、それ以降継続して依頼をしてもらえるかどうかは、業務の対応次第になるところが大きいです。
その対応次第で、いい場合は、もう一度案件を依頼したい、最悪の場合は、もう依頼をするのはやめようと判断されることもあります。
実際に弊社の案件でも、業務の対応がよかったや、クライアントの満足度が高かった場合はそのクリエイターに継続して依頼をしています。
ではどういったことがいい対応なのか?単純に作品のクオリティだけじゃない
依頼したいと思える点はどこか。今一度、再確認していきましょう。
1:信頼を左右するレスポンスの重要性
技術の高さや、経験などは、案件を依頼されるのに重要な要素ですが、なかなか気づきにくい重要な要素として、レスポンスの速さが挙げられます。
レスポンスの速さというのは、単純に連絡の返しが早いということです。
そんな簡単なことかと思われるかもしれませんが、実はこれをできないクリエイターの方も非常に多いと言っていいでしょう。
案件は締め切りとの戦いです。納期が決まっていない案件はほぼないと言っていいと言えます。
その中で発注者からすると、連絡がなく状況が分からない状態は非常に不安で、時には信頼を失ってしまうことさえあります。
自分が発注者の立場になった場合を考え、連絡業務は業務遂行の上での、必要不可欠な要素です。発注者を不安にさせることのないよう心がけましょう。
やむをえず連絡が滞ってしまう場合は、その旨も事前にしっかり伝えたり工夫が必要になります。
実際に弊社でも、レスポンスが早いかどうかは、依頼する際、かなり重要視しています。
2:制作会社・クライアントとの交渉は慎重に
納品が完了するまでには、案件を受ける前も、受けた後も報酬や、作業工程、納期、規約などを発注者と交渉する場合があると思います。
クリエイターでも特にフリーランスでやられている方などは特に、活動を継続していかなくてはいけないため、より明確に基準を設けて交渉する場合もあるかと思います。
ただし交渉する場合は、タイミングや伝え方には細心の注意を払いましょう。
タイミングと言うのは、例えば一度承諾してしまった事項はなかなか覆すことが難しかったりするので、制作に入ってしまう前に必ず交渉したり、あまり横暴で不遜な対応・交渉では、逆に制作以前に発注者の反感を買ってしまい、最悪の場合、二度と依頼をしてくれない場合もあります。
発注者は自分の”お客さん”、その意識は忘れないよう心がけましょう。
3:納期との戦いを乗り越えるためには
先述したように、クリエイティブ業務を行う上で、〆切は必ずあると言っていいでしょう。案件によっては、短納期でクリエイターを苦しめることもあります。
納期とクオリティのバランス
納期内に納品するために重要なことの一つに、納期とクオリティのバランスという問題があります。
クリエイター側からすると、自分の最高のパフォーマンスを納得のいくまで制作をするのが、理想と言えますが、最高の作品を出したとしても、納期を過ぎてしまっていては、元も子もありません。最悪の場合、せっかく100%の力を注いだ作品が、日の目を見ないなんてこともあります。
短い納期の中で、高いパフォーマンスを発揮するには、それなりの技術と経験が必要になります。さらに言うと、初稿で納品できることは、経験者であっても至難の業だと言えます。
その為最初のうちは、納期の範囲で最高のパフォーマンスを出すには、どうすればいいかを意識しましょう。
自分の制作時間を把握する
案件の依頼がする際、納期が依頼概要に添えられていると思いますが、実際クリエイターとしてはその期間で作業できるか確証はないと思います。
重要なのは最高のパフォーマンスを行うために、自分にとって必要な時間はどのくらいなのかをある程度把握しておくことです。
それを把握していないで、適当に案件を受けてしまうと、発注者側もクリエイターもいい思いはしません。
案件を受けるという判断はクリエイターにとって重要な判断ですが、自分のキャパシティをしっかり把握して、受けるかを判断しましょう。
1人で解決しようとしない
とはいっても、実際に制作にかかると、自分が思っていたより制作に時間がかかってしまうこともよくあります。
ただここで重要なのは、納期に提出できない危険性がある場合、一人で解決しようとしないことがとても重要で、編集者やディレクター、間に入ってるスタッフがいなければ、クライアントに必ず事前に相談しましょう。
制作会社に作業のバックアップ体制がある場合は、作業のヘルプができますし、もしかしたら納期の延長が見込めるかもしれません。
事前に相談なしで、勝手に納期を過ぎてしまうことは、案件業務において最も危険な行為で、報酬が少なくなる場合や、作家だけではなく制作会社の信用にも関わる場合がありますので、注意しましょう。
4:”修正”作業を乗り越えるために
広告業務において、クリエイターが最高の作品を提示したと思っても、発注者が依頼した内容と相違があれば、修正は発生します。
クリエイターからすると、精一杯時間をかけ、思いを込めて制作した作品を作り直すのは、気が重い場合もあるでしょう。
しかし修正業務を乗り越えられないと、この仕事を続けていくことは難しいと言えます。
クライアントからすれば、個人あるいは自社のブランドイメージに大きく関わる場合もありますし、時間と費用をかけて制作するのですから、納得のいく作品ができるまで、作りこみたいという思いは然るべきところでしょう。
修正内容がはっきりしているときと、そうでないとき
修正依頼が来た時に、気をつけないといけないのが、修正依頼の内容が、はっきりしている場合だと、どう修正すればいいのかが明確で作業も滞ることは、あまりないと思いますが、修正指示があいまいな場合は気をつけないと、修正を繰り返してしまう可能性があります。
例えば、マンガの場合
「イメージと合わないので、女性キャラクターの髪型を、もう少し”かわいい髪型”に変更してください」という修正依頼と
「イメージと合わないので、女性キャラクターの髪型を”ポニーテール”にしてください」という修正依頼とでは、具体性が違います。
“かわいい髪型”と言っても、人によって千差万別で、クリエイターが思う”かわいい髪型”と、クライアントが思う”かわいい髪型”が違う場合もあります。そのまま修正してしまって、差異があれば、また修正という繰り返しになる場合もあります。
しかし、クライアントも、イメージが完全に頭で出来上がってることも、なかなかありませんのでヒアリングしたり、何パターンかラフで描いてみたりお互いにイメージのすり合わせを行う必要があるでしょう。
修正回数の問題
修正回数が増えてしまうと、クリエイターにとっても、作業量、時間がかかってしまい、他の案件に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
自分の確認ミスで修正が発生してしまった場合は、仕方がありませんが、何か制作工程や、発注者側との齟齬がある場合は、あと何回までに修正を終わらせるという、確認作業をお互い相談し、クライアントに伝えてもらうことも効果的でしょう。
またクライアントと直接やり取りしている場合は、しっかりと伝えるようにしましょう。
人に見てもらって初めて完成
クリエイターにとっては、大切な時間を削って描いた作品が批判されたとき、いい気分になる方はいないでしょう。
時には、自分の美意識や価値観など、自分がよしと思っていない方向に、作品が向かう場合もあります。途中で挫折したり、投げ出したくなる場合もあると思います。
しかし、広告であれ、やはり人に見てもらわないと、極端に言うと、ただの趣味で描いたものと同じになってしまいます。
作品が完成し、公開され、人に見てもらえれば、思わぬかたちで、反響があり、次の仕事につながる場合もあります。
辛い工程は多々あると思いますが、まずは、自分の作品を人に見てもらえるところまでプロとしてやり遂げられるだけの、メンタルを身につけましょう。
まとめ
弊社マンガビズの場合、毎週、業務委託のクリエイター応募が多数来ます。それだけ、マンガ家やイラストレーター、あるいは目指す方の数が多いと言えるでしょう。
新しいクリエイターが参加してきて、母数が増えたとしても、やはり信頼関係を築けている外注先であれば、継続して依頼します。
まずは依頼してもらい、そして依頼されたら、どう発注先と”信頼”を築けるか。発注者に自分の“ファン”になってもらうには、どうすればいいか。一緒に考えて、広告マンガを広めていける、クリエイターさんの応募をお待ちしております。
興味を持っていただけたら、是非お問い合わせフォームからご連絡ください!
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